
総監督 富野由悠季さん

キャラクターデザイン 湖川友謙氏さん

メカニカルデザイン 樋口雄一さん
『伝説巨神イデオン』Blu-rayBOX発売記念オールナイトイベント『スペース・ランナウェイ復活のイデオン祭り』が2月1日(金)新宿ミラノ2で開催されました。
イベントは豪華ゲストによるゲストトークと上映会が行われた他、来場者特典として復刻劇場版宣伝B2ポスターのプレゼントや、会場内にクリエイターの方々からの応援イラストや発売予定のBlu-rayBOXの初回限定版が展示される等、盛り沢山の内容にファンは胸を踊らせたようでした。
ゲストトークには、総監督の富野由悠季さん、キャラクターデザインの湖川友謙氏さん、メカニカルデザインの樋口雄一さんが登壇され、当時のエピソードを含めイデオンへの熱い想いを語られました。
登壇時に、富野総監督が階段でわざと転ぶ演技をされ、「こういう年にお互いになりましたね、という意味をこめて転びました。実はまだちゃんと普通に階段はあがれます。(笑)」との一言で会場から割れんばかりの拍手が起こり、冒頭からファンの心を掴み、大盛り上がりとなりました。
そして、ゲストの皆さんの挨拶からスタート。
(以後、敬称略)
富野「先週みなさんが選んでくれたイデオンのTV版を見ました。実はオンエアー以来、初めて見ました。なんてすごいアニメなんだろうと思いました。このイベントに参加し、こういったことを教えてもらい本当に感謝しております。」
樋口「こういった場に呼んでいただき本当に感謝しております。本日はよろしくお願い致します。」
湖川「1時間ちょっとですが、皆さんと一緒に楽しい時間を過ごしたいと思います。よろしくお願い致します。」
今回のゲストトークは司会の氷川竜介さんが当時の制作に関して、ゲストに質問するという形式で進みました。
Q今回の上映話に関して
富野「制作者からの観点として、上手くできた話数と上手くできていない話数がありますが、今回、皆さんに選んでいただいきオールナイトで上映される話数が、上手くできていなかったものばかりだったので本当に驚きました。ただ、30年以上前の作品でひどいところが多かったにも関わらず、最後まで見られてしまいました。
今回イデオンTV版を見てキャラクターの“生き死に”の問題だけでなく、敵や味方のやり取りなどの世界間がTVサイズの持っているメッセージのサイズならここまでできるだと改めて教えられました。」
湖川「イデオンの最初のシリーズを作ったとき、当時私が30代で監督が40代でした。今、思い出すと若くて生意気そうな人が監督をやっているなと思いました。でも、その当時の作品を富野監督が今回のイベントのために見返し、それの良さに気がついたのか、今の自分の良さに気づいたのかは分かりませんが、私は今この作品への監督の感想を聞けて本当に嬉しかったです。」
Qイデオンに出てくるデザインに関して
樋口「始めは若い年齢層向けに作っているつもりでしたが、後半からターゲットが変わってきていることに気づき、後半からは重苦しい雰囲気で描くようにしました。(笑)今回のイベントで配られたポスターも路線変更した後のバージョンのものです。」
湖川「今回配られた樋口さんが作成されたポスターは30年前のものなのに、本当にうまくかけていると思います。そんな昔のものだと思いませんでした。今だから言えるが、この仕事を受けてデザインをアニメ用にちょっと描き直しましたが、当時私はガンダムよりもかっこよくしようと思って描いていました。」
Q:当時のイオデオン制作秘話について
富野「このイデオンに関しては、“キャラクターありき”から始まった作品でした。皆さんは動いているイデオンをご覧になっているので、難しいと感じないかもしれないが、あんな四角いものを動かすのは本当に難しかったです。」
湖川「あの頃はイデオンのデザインをずっとかっこ良く描こうとしていました。本当に若かったなあと思います。でも今なら更にカッコ良く描けます(笑)」
樋口「私の会社はおもちゃをデザインすることを当時行なっていました。その中でキャラクターをデザインしおもちゃ会社にプレゼンをしたら企画が通り、その流れでサンライズ(富野さん)にアニメーションをお願いする。というお話をいただき驚きました。」
ゲストトークの最後には抽選会が行われ、ゲストの皆さんが用意された豪華プレゼントが会場のファンに贈られました。(豪華賞品の詳細はSPECIAL内をご覧ください。)
ゲストトークの後は、事前に公式サイトで行った人気投票の上位12話数が上映されました。
朝までイデオンを堪能でき、ファンにはたまらない豪華なオールナイトイベントとなったようです。