『機動戦士ガンダム』、『ガンダム Gのレコンギスタ』などの「ガンダム」シリーズの他、『伝説巨神イデオン』、『聖戦士ダンバイン』といった数多くのオリジナルアニメーションの総監督を務め、国内外のアニメシーンに多大な影響を与えた富野由悠季監督のこれまでの仕事を回顧、検証する初の展覧会「富野由悠季の世界」が、6月22日(土)より福岡市美術館からスタートします。その後、全国6会場を巡回予定です。
展覧会の開催に先立ち記者発表が行われ、各美術館の学芸員より本展のコンセプトや見どころの紹介の他、富野監督によるメッセージも語られました。
その様子をお届けいたします!
左:富野由悠季監督
右:神戸新聞社・養父尚三事業局アート事業部長
はじめに、神戸新聞社の養父尚三事業局アート事業部長より、
「富野監督のアニメーションと映画にかける情熱と、ここにいる学芸員の熱意によって実現しました。富野監督が生み出した『機動戦士ガンダム』放映40周年にあたる今年、監督の55年に渡るキャリアを振り返る初の大回顧展は貴重な機会であると感じております」
と、展覧会開催の意義が説明されました。
左手前より:青森県立美術館・工藤健志学芸員、福岡市立美術館・山口洋三学芸員、島根県立石見美術館・川西由里学芸員
左奥より:兵庫県立美術館・岡本 弘毅学芸員、兵庫県立美術館・小林 公学芸員、静岡県立美術館・村上 敬学芸員
次に、各美術館の学芸員より見どころが語られました。
今回の展覧会は時系列ではなく、テーマ別の章立てがポイント。
フォーマットに則らず、ブース別に各学芸員が構成を担当。各々が異なる切り口で「演出」という概念を展示する事は可能か?という問いに挑戦する試みとなっています。
本展では、監督の幼年期から青年期にかけての創作物、絵コンテ、原案など1,000点を超える貴重な資料が集うほか、各美術館で一部展示内容や見せ方も異なるとのことなので、複数の美術館で見比べてみると新たな発見があるかもしれません。
【展示内容】
第1部 宇宙へあこがれて
1:富野由悠季を形作ったもの
2:それでも生きていかねばならない
第2部 人は変わってゆくのか?
1:君は生き残ることができるか ― 『機動戦士ガンダム』
2:コスモスに君と ― 『伝説巨神イデオン』
第3部 空と大地の間で逞しく
1:命をかけて生きてます ― 活劇とエンターテインメント
2:歴史もの、名作もの、時代もの ― 人間ドラマはジャンルを超えて
第4部 魂の安息の地は何処に?
1:ファンタジー ― バイストン・ウェル・ストーリー
2:スペースオペラ ― ペンタゴナ・ワールド
第5部 刻の涙、流れゆくその先へ
1:シャアの「逆襲」は成ったか? ― 『ガンダム』のシリーズ化と"ニュータイプ"の結末
2:家族と戦争
第6部 大地への帰還
1:刻は未来に進むのか? ― 『∀ガンダム』
2:君の目で確かめろ! ― 『ガンダム Gのレコンギスタ』
最後に、富野監督より本展覧会に込めるメッセージが語られました。
「ありがたい反面、概念を展示する事は出来ないからこういう馬鹿な企画をやめろと言う意見を変えるつもりはありません。
ただ、僕より二回りも若い方々が企画をなさっていて、新しく生まれてくる価値論や、何かがあると想像するわけです。旧来の考え方をふりまわしては絶対いけないと今回しみじみと感じます。
今回の催し物の結果がどうなるか想像がつきませんが、彼らが信じてやっていらっしゃることは分かる。
そういうものを見て、僕はそれを死に土産にさせていただいて、責任は無いということで逃げ切ります(笑)。
僕は具体的にリアリズムに働きかける方法論を持っていませんでした。
しかしアニメの世界で生き長らえさせて貰ったのは全部絵空事では無かったんだからと思います。
ロボットアニメであってもメッセージ性・ドラマ性を含むことができるのだと、実験的かもしれませんが自分なりにやってきたので、来て下さる方が読み取って、新しい生き方の方向性を発見していただける展示になっていればと『富野由悠季の世界』は望んでおります」
各美術館では開催期間中にイベントも計画中。順次発表されるとのことなので、続報を楽しみに!
©手塚プロダクション・東北新社 ©東北新社 ©サンライズ ©創通・サンライズ ©サンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル ©SUNRISE・BV・WOWOW
■展覧会「富野由悠季の世界」開催概要
【開催情報】
第1会場
福岡市美術館
会期:2019年6月22日(土)~9月1日(日)
第2会場
兵庫県立美術館
会期:2019年10月12日(土)~12月22日(日)
第3会場
島根県立石見美術館
会期:2020年1月11日(土)~3月23日(月)
第4会場
青森県立美術館
会期:2020年4月~6月(予定)
第5会場
富山会場(予定)
会期:2020年7月~9月
第6会場
静岡県立美術館(予定)
会期:2020年9月~11月
【公式サイト】
http://www.tomino-exhibition.com
【企画協力】
神戸新聞社
本日13:00より、プレミアムバンダイで『ジャンボソフビフィギュア 伝説巨神イデオン』の受注が開始されます!
全高105mの巨大人型ロボ「イデオン」を、1/144スケールに相当する全高約73cm、重量3kg超の大迫力で立体化しました。
当時の設定画をもとにオリジナルデザイン解釈による追加モールドはデジタル造形技術を駆使し、スジボリの強弱や細部に至るディティールアップを施しました。
彩色もアニメのイメージを忠実に再現するよう、イメージカラーの赤色をベースに頭部や胴体部分などの各パーツを丁寧に塗り分けています。
最新の造形でありながら、ソフビ特有の重厚でノスタルジックな雰囲気をお楽しみいただける逸品です。
プレミアムバンダイにてご予約のお客様には、ディスプレイとして活躍する、オリジナルキャラクタープレートが付属します!
■ジャンボソフビフィギュア 伝説巨神イデオン
価格:59,400円(税込)
サイズ:全高約73cm
発売日:2019年7月予定
仕様:ソフビフィギュア(素材:PVC)/プレミアムバンダイ限定特典(アクリル)
発売元:株式会社プレックス
販売元:株式会社イマージュ
https://p-bandai.jp/item/item-1000134978/
ガレージキットとフィギュアの祭典「ワンダーフェスティバル2019[冬]」が、2月10日(日)、千葉・幕張メッセにて開催されました。 「ワンダーフェスティバル」は、プロ、アマチュアを問わず、自分たちが腕によりをかけて製作したキットを持ち寄って展示・販売する日本最大の造形イベント。この日だけしか販売されないキャラクターキットをはじめ、一品限りの造形物、各プロディーラーの新製品や限定品などが並びます。
それでは早速イベントの模様をブースごとにお届けしていきましょう。
なお、ガンダムシリーズ関連のレポートは、ガンダムインフォをご覧ください。
■メガハウス
▲『魔動王グランゾート』30周年を記念してアイテムが続々登場!ヴァリアブルアクション新シリーズも始動!
▲好評公開中の『コードギアス 復活のルルーシュ』より「G.E.M.シリーズ ゼロ」や「1/1 新・ゼロの仮面(仮)」を展示!さらに『反逆のルルーシュ』からは「statue and ring style ルルーシュ&スザク」や「B-style C.C.バニーVer.」も!
▲ちみメガバディの「ダグ&キリル セット」と「虎徹&バーナビー セット」は、プレミアムバンダイかメガトレショップで購入すると特製イラストシートが付いてくる!
▲『劇場版シティーハンター』、『アイカツ!』、『カウボーイビバップ』からもフィギュアが登場予定!
▲物販コーナーも大盛況!
■BANDAI SPIRITS ロト・イノベーション事業部
▲「一番くじ ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over The Rainbow」は7月発売予定!
■バンプレスト
▲『ラブライブ!サンシャイン!!』や『反逆のルルーシュ』のクレーンゲーム用景品!
■ユニオンクリエイティブ
▲『復活のルルーシュ』よりC.C.が、『反逆のルルーシュ』よりユーフェミアが、それぞれフィギュア化決定!
■フリュー
▲クレーンゲーム用景品『ラブライブ!サンシャイン!!』SSSシリーズは順次登場予定!
■セガ
▲「『ラブライブ!』テラジャンボ寝そべりぬいぐるみ」の東條 希、小泉花陽、矢澤にこは企画製作中!
▲「『ラブライブ!サンシャイン!!』寝そべりぬいぐるみ」は6月発売予定!
■電撃G'smagazine
▲キャラアニコーナーにてBirthday Figure Projectシリーズのフィギュアを販売!
■アルター
▲1/7スケールの津島善子が発売予定!
■東京フィギュア
▲ストロンガーの5周年を記念した一挙展示!アッセンブル・ヒロインズシリーズに津島善子が登場!
■グッドスマイルカンパニー
▲『ラブライブ!サンシャイン!!』よりBlu-rayジャケットVer.の松浦果南と小原鞠莉が登場!
▲人気のねんどろいどに『劇場版シティーハンター』より冴羽 獠と槇村 香が!
▲『カウボーイビバップ』より「1/48 ソードフィッシュII」展示!
▲『絶対無敵ライジンオー』よりライジンオーとバクリュウオー!さらに謎のシルエットも!
■ACTION TOYS/FEWTURE MODELS
▲ES合金シリーズから『絶対無敵ライジンオー』が登場予定!
■5PRO STUDIO
▲CARBOTIXシリーズに『絶対無敵ライジンオー』参戦!!
▲Robonimoシリーズから『装甲騎兵ボトムズ』、『巨神ゴーグ』展示!
■ボークス
▲「青の騎士ベルゼルガ物語」より、「デスメッセンジャー(初回限定版)」が先行発売!
■ウェーブ
▲『装甲騎兵ボトムズ』プラスチックモデルシリーズを多数展示!
■ホビージャパン
▲「覇界王~ガオガイガー対ベターマン~ the COMIC」と『ベターマン』Blu-ray Boxを紹介!
■壽屋
▲「クロスフレーム・ガール ガオガイガー」6月発売!
▲『勇者エクスカイザー』よりグレートエクスカイザーが立体化!5月に開催される静岡ホビーショーにて第2弾商品&人気投票の詳細発表!
▲「星と翼のパラドクス」より「ソリディア」展示!
▲『劇場版シティーハンター』より「ARTFX J 冴羽 獠」登場!
■千値練
▲30周年を迎えた『魔動王グランゾート』と『鎧伝サムライトルーパー』から商品化が決定!
■海洋堂
▲ソフビトイボックスキャラクターズから「伝説巨神イデオン」が、TANI AKIRA MECHANICS ARCHIVEから「鉄巨神」が、それぞれ発売!
■大阪芸術大学
▲『太陽の牙ダグラム』や『装甲騎兵ボトムズ』の監督・高橋良輔さんの著作「アニメ監督で…いいのかな? ダグラム、ボトムズから読み解くメカとの付き合い方」発売を記念してサイン会が開催されました。参加者の長蛇の列!
■一般ゾーン
一般ゾーンではガレージキットやフィギュアなど、多数のアイテムが展示・販売されていました!
映画・映像による地域文化の振興と香川の活性化を目的に開催される「さぬき映画祭」にて、『伝説巨神イデオン 接触篇』『伝説巨神イデオン 発動篇』の上映と、富野由悠季総監督の登壇が決定しました!
チケットは1月26日(土)発売予定です。
なお、さぬき映画祭では『劇場版機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』と『機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER』も上映されますので、ぜひお越しください!
■『伝説巨神イデオン 接触篇』『伝説巨神イデオン 発動篇』
日時:2019年2月11日(月・祝)9:45~
会場:イオンシネマ高松東
ゲスト(予定):富野由悠季総監督
料金:2,000円(『伝説巨神イデオン 接触篇』『伝説巨神イデオン 発動篇』セット)
購入方法:会場窓口及びe席リザーブにて1月26日(土)10:00~販売開始[全席指定]
■『劇場版機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』
日時:2019年2月10日(日)10:00~
会場:イオンシネマ綾川
ゲスト(予定):中村悠一
料金:1,000円
購入方法:会場窓口及びe席リザーブにて1月26日(土)10:00~販売開始[全席指定]
■『機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER』
日時:2019年2月10日(日)13:00~
会場:イオンシネマ綾川
ゲスト(予定):中村悠一
料金:1,000円
購入方法:会場窓口及びe席リザーブにて1月26日(土)10:00~販売開始[全席指定]
【さぬき映画祭概要】
日 程:2019年2月9日(土)~2月11日(月・祝)
会 場:レクザムホール、イオンシネマ(高松東・綾川)、情報通信交流館e-とぴあ・かがわ、 ほか
主 催:さぬき映画祭実行委員会、香川県、高松市、宇多津町、綾川町、
(公財)置県百年記念香川県文化芸術財団、情報通信交流館e-とぴあ・かがわ、イオンエンターテイメント(株)
ディレクター:本広克行(映画監督)
主な内容:
・多彩なジャンルの映画上映、及び監督や出演俳優らによるゲストトーク
・「さぬきストーリー・プロジェクト」ショートムービーコンペティション
・第3回シナリオコンクール表彰 ほか
公式サイト:http://www.sanukieigasai.com/
『鉄腕アトム』から代表作『機動戦士ガンダム』を経て最新作『ガンダム Gのレコンギスタ』まで、富野由悠季さんの55年間の業績を振り返る展覧会「富野由悠季の世界」の開催が決定しました!
展覧会は、6月22日(土)に開幕する福岡市美術館を皮切りに、兵庫、島根、青森、富山を辿り、2020年9月から開催される静岡県立美術館まで、全国6会場を巡回予定。
本日1月4日(金)、展覧会の公式サイトがオープンしたほか、富野さんから展覧会に寄せてのコメントも到着しました。
近くを訪れる際は、ぜひとも足をお運びください!
■展覧会に寄せて
「概念の展示」は不可能なのだが……
富野由悠季
この展覧会の企画について、美術館の学芸員の方々からご提案をいただいたときには、嬉しかった反面、「展示するものなどはないのだからやめたほうがいい」と何度も伝えました。
「演出」という仕事は、感覚的な仕事であると同時に、たいへん観念的な作業で、「概念(考え方)を示すことができる仕事」なのです。つまり、この一行半を展示で説明することはできないのです。しかし、美術館の学芸員の方々は、みなさん方がとても熱心で、ぼくの言うことを聞いてくれませんでした(笑)。
そして、彼らと話し合いをするうちに、「トミノは巨大ロボットを動かすだけではないという部分を記録してみたい」と思うようになりました。
それで、子供のころから学生時代までの記録を見直してみて、記憶の通りでありながらも、結局は、当時ただひとつ好きだった連載漫画『鉄腕アトム』に引っ張られながらも、アメリカのSF映画群から「映画的なるもの」に触発され、好きでもなかったアニメの世界に入ってしまったのです。しかも手塚治虫主宰のプロダクションに就職したのですから、たいへん幅の狭い道でした。
しかし、中高時代は漫画離れをして、ペン画や短編小説を試作し、大学時代は学生運動というほどのものではないにしても世間を覗くことができて、その結果、テレビ漫画『鉄腕アトム』の演出の仕事にはいり、それから、初監督作品『海のトリトン』から始まって、出世作となった『機動戦士ガンダム』を経て、『ガンダム Gのレコンギスタ』まで55年間。
仕事を成立させるために、先に思い(観念的なこと)を吐き出してしまい、その後付けを考えるということを繰り返してきました。それは基礎学力のない情けないキャリアで辟易するのですが、しかしながら、「アニメは映画だ」というコンセプトだけは振り回してきたつもりです。
そのことは何なのだ!?その説明はとても不可能なのですが、「映画というのはただ動く絵の陳列ではないんだよ」ということを知っていただきたい、もっと素敵で強固な媒体なのだ、ということを想像していただきたいのです。
そのために、今回のような形で恥を晒してみせましたので、映像作家を目指す諸君には、ここから独自の道筋をお考えいただければ、と心から願うのです。
2018年12月10日
■展覧会「富野由悠季の世界」開催概要
【開催情報】
第1会場
福岡市美術館
会期:2019年6月22日(土)~9月1日(日)
第2会場
兵庫県立美術館
会期:2019年10月12日(土)~12月22日(日)
第3会場
島根県立石見美術館
会期:2020年1月10日(金)~3月23日(月)
第4会場
青森県立美術館
会期:2020年4月~6月(予定)
第5会場
富山会場(予定)
会期:2020年7月~9月
第6会場
静岡県立美術館(予定)
会期:2020年9月~11月
【公式サイト】
http://www.tomino-exhibition.com
【企画協力】
神戸新聞社
撮影:鈴木 心