それは恐怖から始まった。
西暦2300年代。地球の植民星ソロ星。
伝説の無限力イデを求めてやってきた異星人バッフ・クランの探索隊は、そこに知的生命体が存在していたことに驚く。
高官の娘カララは、好奇心から、ひとりソロ星に降りたってしまった。慌てて追う探索機。彼らが見たものは、第六文明人の遺跡発掘現場だった。近くにカララがいる。その身を案じた兵士の一人がビーム砲を放った……。
見知らぬ飛行物体の攻撃に、反撃を余儀なくされる若き軍人ベスたち。
こうして、ソロ星の地球人とバッフ・クランとの不幸な接触が始まった。
母星を知られることを恐れたバッフ・クランのギジェは、ソロ星を壊滅させる攻撃に出る。パニックに陥り、遺跡発掘現場に逃げこむ人々。
そんな中、研究者の息子コスモやカーシャが乗りこんだ第六文明人のメカが、まるで意志を持っているかのように動き出す。
それこそが伝説の巨神イデオンであった。
さらに、地中からイデオンの母船であるソロシップが姿をあらわす。
イデオンの力で一時はバッフ・クランを撃退するコスモやベスたちだが、追撃を逃れるためにソロシップとともにソロ星を飛び立つ。
それは、ソロシップとイデオンの長いながい逃亡の旅の始まりだった。
そして、そこにはカララも乗りこんでいた……。
はじめ、異星人の女として憎しみを浴びるカララだったが、その誠実な人柄にベスやコスモたちも次第に心を開いていく。
だが、カララの姉ハルルが率いる追撃の軍団の前に、ソロシップは戦いと逃亡の日々を強いられていた。
補給とイデの秘密解明のために地球へ降り立とうとするが、地球はそれを拒否した。
宇宙の孤児となってさまようソロシップ。
その時、イデは思いがけぬ力を示し、ハルルに代わって追撃隊長となったダラム・ズバの軍団を一撃で消し去ってしまう。
それは、イデの発現なのか。
ソロシップの人々はイデに取り込まれてしまったのか、それとも、良き力を示せるか試されているのか……。
ソロシップの孤独な旅はつづく……。
イデオン世界への導きの一作である接触篇。
TVシリーズでは描かれることがなかったイデオン世界の真実の結末が描かれた発動篇。
1982年7月10日に2作が同時上映された。